地域医療における感染症診療・感染制御の実践的学修プログラム
大学名等
取組む分野
対象者
対象年次
養成すべき人材像
地域医療におけるコモンディジーズである感染症患者に関して、適切な感染対策をとりながら的確な診療を行うことができ、感染症予防に関する素養も併せ持つ医師を養成する。
科目等詳細
<講座型科目>
・感染・臨床ブロック(必修、1単位、3年次)
感染症診療の基本的な考え方や予防接種について講義やオンデマンド教材を新たに作成しこれを通して学ぶ。地域医療における抗菌薬適正使用のあり方や地域住民の教育啓発をグループワークを通して学ぶ。医療や福祉の現場で感染症患者が複数発生した際の初期対応について、グループワークとオンデマンド教材で学ぶ。
<実習型科目>
・医学導入MIC(必修、6.5単位のうち2コマ、1年次)
安全な診療の基本となる感染対策に関する意識を早期から持つため、入学直後に個人防護具の着脱や手指衛生についての実習を新たに行う。
・臨床導入ブロック(必修、8単位のうち1コマ、4年次)
臨床現場で実効性のある感染対策をとれるよう、個人防護具の着脱をより実践的に行う新規シナリオを作成し、シナリオベースの実習を行う。
・臨床実習I 感染症内科ブロック(必修、34.5単位のうち2週間、5年次)
臨床現場での感染対策に関する素養を早期から身に付けさせるため、大学病院及び学外教育病院において感染症内科の臨床実習を行う。
・臨床実習II 感染症内科選択ブロック(選択、15単位のうち4週間、6年次)
臨床現場における感染症診療を実践的に身に付けさせるため、学外教育施設において実習を行う。
・地域医療学習プログラム(地域枠学生必修、他学生選択、1単位、6年次)
感染症診療の実際を通じ、感染症診療の考え方や抗菌薬適正使用の基本的な考え方の理解を含める。筑波大学と連携し、地域枠学生は茨城県における発熱外来のモデルクリニックや予防接種を専門的に実施している外来で感染症専門医の下で実習する。
教育内容の特色等
(新規性・独創性)
従来の教育では感染性疾患別の診断や治療の知識を中心とした講義や演習が多かった。しかし、医療の現場では、全体像がわからないうちに考えながら対応を進めていく場面が多々ある。また、コメディカルや地域住民などを対象とした教育啓発の実践がしばしば求められる。これらはあらゆる医療の場で必要であるが、とくに地域医療においては重要性が高い。
本プログラムでは感染症診療や感染対策の基本的な素養を身につけながら、それに基づく実践や教育啓発の疑似体験により、地域医療の現場で感染症診療・感染対策に前向きに取り組む人材を育成する。そのための教材は連携する大学と新規に共同開発し、効果的かつ効率的に活用する。
指導体制
統合臨床感染症学分野、医学教育開発学分野、統合教育機構