地域における感染症対応学修プログラム
大学名等
取組む分野
対象者
対象年次
養成すべき人材像
地域において適切な感染対策の下で、積極的に感染症患者を診療し、防疫活動を実践できる医師を数多く養成する。
科目等詳細
<講座型科目>
・医療・福祉現場でのふれあい等(早期体験実習)ユニット7感染対策実習(必修、2単位のうち1コマ、1年次)
入学後間もない時期に医療者として必要な感染対策の基礎を学ぶために、正しい手洗いの方法および個人防護具の使用方法を修得するための実習を行う。
・医学の基礎(感染生物学コース)(必修、11単位のうち2コマ、1年次)
従来の講義・演習に加え、感染管理(疫学調査・ゾーニングを含む衛生管理・職員健康調査・アウトブレイク対応)に関する内容を追加し、シミュレーションや教材を通して学ぶ。
・医療概論Ⅲ(ケア・コロキウム)(必修科目の中で選択、3単位のうち21コマ、3年次)
職業感染症・高リスク行動等に対する感染症予防について、多職種学生と共にグループでの事例検討を通して学ぶシナリオを、新規に導入する。
・クリニカル・クラークシップ準備学習(小括講義)(必修、18単位のうち1コマ、4年次)
発熱外来・救急外来での発熱診療の症候学、緊急グラム染色検査を含む迅速感染症検査、抗微生物薬適正使用について、シミュレーションを通して学ぶ。また、小児、成人の予防接種計画についてシミュレーションを通して学ぶ。
<実習型科目>
・感染症科選択クリニカル・クラークシップ(必修、2週間、M5クリニカル・クラークシップ(PhaseⅠB、PhaseⅡA)22単位またはM6クリニカル・クラークシップ(PhaseⅡB)4単位の一部として実施、5-6年次)
従来は年間8人だった定員を32人(5年次24人、6年次8人)に大幅に拡充すると共に、感染症指定医療機関、クリニックと連携し、下記の内容を新たに追加した実習を行う。
- 大学病院、感染症指定医療機関、感染防止を適切に実施しているクリニックの発熱外来・救急外来において、発熱患者の診療・感染対策・迅速感染症検査・抗微生物薬適正使用を実習する。
- 感染症指定医療機関等で予防接種を専門的に実施している外来・クリニックでの実習及び感染管理回診での指導を受ける。また、地域のクリニック、社会福祉施設への感染対策指導に参加し、感染対策の指導を受ける。
教育内容の特色等
(新規性・独創性)
従来の感染対策に対する医学教育は、主に手指衛生など、個々の感染対策に対する教育が主体であった。COVID-19流行において、感染症専門家のみならず、地域の医師が、安全な感染対策の下で、積極的に発熱患者を診療し、アウトブレイクを発生させない施設体系の構築(ゾーニング・換気の確保・職員健康管理)やアウトブレイク発生時の現場指揮を行うことが強く求められている。今回、地域医療における平時及び有事の感染症診療・感染管理を主眼として、卒前より幅広い人材が、シミュレーション教育及び現場におけるOJTの機会を得ることで、地域で積極的に感染症患者を診療し、防疫活動を実践できる医師を養成する。
指導体制
筑波大学附属病院感染症科の教員と感染症チームが指導する。