文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京医科歯科大学

文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京医科歯科大学

令和6年度 プライマリケア実習 (6年次)レポート

東京医科歯科大学では6年次を対象とした選択クリニカルクラークシップとして、2週間のプライマリ・ケア実習を行なっています。

地域の医療機関にご協力いただき、主に都市部における地域医療の現場において、必要な知識や課題について学び、実践しながら理解を深める内容となっています。

 

<実習目標>

  1. 外来診療や在宅医療で経験する疾患の特徴を理解する.
  2. 医療・保険・福祉・介護に関する制度を理解する.
  3. 病歴聴取、系統的診察法を理解して実施し、臨床推論を実践する.
  4. 多職種の業務とその役割を理解する.
  5. プライマリ・ケア領域で活躍する医師の役割を理解する.

 

<実習の感想(抜粋)>

・生活習慣病の方の指導に際して、先生方は患者さんがどのように疾患を理解しているかを擦り合わせた上で、具体的な減量目標を患者さんと話し合い、短期的な目標、長期的な目標の設定をされており、目標達成ができなかった場合にはどうするべきかなどを学ぶことができました。 定期的に以前定めた目標と現状とのすり合わせを行い、達成できた患者さんに対して上手くモチベーションを上げるような話かけをされている姿が印象的でした。  

また、医療におけるクリニックの役割を理解し、地域における医療者の情報共有システムがどのようになっているかも学ぶことができました。

 

・訪問診療を通して、介護者は生活の中でずっとケアを行っており負担が大きく、多職種が地域で支えていくことの大切さを強く感じました。在宅で見た、生活の視点を意識して今後の実習に参加したいと思いました。

 

・訪問診療に行き、薬剤の管理や食事の準備を患者さんがどのように行なっているのか、患者さんによって、それらの管理が円滑にいかない理由は非常に様々であるということを学ぶことができました

 

・患者さんの中には、自身の体調不良よりも、普段の生活の悩みや、ご家族の方の愚痴を先生に訴える方もおり、先生との信頼関係が伺えました。 
看護師は患者さんの気持ちを上手く盛り上げておられ、コミュニケーション能力の重要さを感じました。また、介護されているご家族の方の「容体が安定しているのは好ましいことですが、介護の終わりが見えないことはプレッシャーである」という発言に対して、労われていたのが印象的でした。 
 診療所と薬剤師さん、患者さん、ご家族が密に連携をしていることを実感しました。独居や高齢の患者さんなどである場合は、ご自宅まで処方薬を届け、薬剤の指導を行うサービスがあることを初めて知りました。