文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京化学大学

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日本小児科学会学術集会で、VR教材を用いた小児診療の学修効果の発表を行いました(東京科学大学)

2025年4月18日〜20日、ポートメッセなごやで開催された第128回日本小児科学会学術集会において、東京科学大学医学部 臨床医学教育開発学分野で研究活動を行っていた医学科5年の小池由衣さんが、「VRとOSCEで学ぶ小児診療技能:医学生のための実践的教材開発」について、口頭発表を行いました。

小児診療はプライマリ・ケアの現場で非常に重要な領域ですが、通常の学生実習では患者さんとの診療機会が限られるため、十分な学修が難しいという課題があります。

  

小池さんは医学生としての視点からこの課題に取り組み、医療面接と基本的身体診察の学修教材およびその評価方法の開発を目的として、本研究を行いました。

VR教材は、実際の診療体験が限られる内容や技能について、一般的な教材に比べて臨場感をもって効果的に学ぶことができる点が特長です。本学でも在宅医療の現場を体験する授業などで活用されており、今後ますます教育への活用が期待されています。

  

今回の研究では、VR教材の開発に加えて、学習効果を評価するためのOSCEシナリオおよび修正アンゴフ法を用いたチェックリストの作成も行いました。これらは実際に小児科の学生実習に導入され、学修と評価の両面で活用されています。 学生自らが企画・立案し、教材の制作と評価方法の構築にまで携わった本取り組みは、学生教育を通して地域で活躍できる医師の育成に資する、大変意義深い実践的な研究活動となりました。