日本医学教育学会大会で、2名の学生が優秀発表賞を受賞しました(東京科学大学)
2025年7月25日〜27日、秋田市で開催された第57回日本医学教育学会大会において、東京科学大学医学部 保健衛生学科検査技術科学専攻の高野 日向子さんと、医学科の小池由衣さんが、優秀発表学生賞を受賞し、優秀発表賞セッションで発表を行いました。



高野さんは、医学部学生が行う小児患者との模擬診療会話を、大規模言語モデル(AI)によって自動で評価する仕組みを開発し、指導医の評価と比較して正確性を検証し、学生にアンケートを実施しました。複数のバージョンのChat GPTのうちChat GPT-4oで医師とほぼ同水準の正確な評価が可能であったことがわかり、学生アンケートでは「対人評価より緊張せずに取り組める」といった肯定的な意見が得られました。
小池さんは2025年4月の小児科学会での発表に続き、小児診察の360°VR動画を用いた医療面接および基本的身体診察の学修教材とその評価方法の開発について報告しました。今回は、従来の紙媒体資料とVR教材による学修の効果を比較し、初回OSCEの得点に有意差があるかを検証しました。その結果、VR教材の使用は従来教材よりも高い学修効果を示すことが明らかになりました。
これらのAIによる評価や360°VR動画を用いた学修教材がさらに発展することで、学生の学修機会の充実や教育効果の向上、教員の負担軽減に寄与するとともに、地域の小児医療や医療人材育成にも貢献し、地域医療の質向上に資する取り組みとして今後の発展が期待されます。