医学教育学会で、在宅医療に関するVR教材を用いた学修効果の発表を行いました(東京医科歯科大学)
2024年8月9〜10日に帝京大学で医学教育学会が開催され、東京医科歯科大学臨床医学教育開発学分野助教の鹿島田医師が、在宅医療に関するバーチャルリアリティ(VR)教材を用いた学修効果のポスター発表を行いました。
演題名「見て学ぶ:初学者に対する360度バーチャルリアリティ(VR)を用いた在宅医療の学修効果」
医学生の教育に早期から臨床場面を体験することの重要性が報告されていますが、大人数での体験は難しい場面も多く、360度VR教材を用いた教育の活用が期待されています。
本学では、2023年度に在宅医療を学修するための360度VR動画教材を作成し、1年次の学生に対する臨床体験教育を行っており、今回その学修効果を検証し報告しました。
視聴前と後で、在宅医療の現場で注目すべき内容に気がつくことができるようになるなど、360度VR教材による学修効果が認められ、学生から
「実際の臨床現場を臨場感を持って体験でき、医学を学ぶ意欲が高まった」
「映像を繰り返し見ると注目すべき点などが明確になり、より深く身につけることが
できた」
「医療者に必要な視点を学ぶことができた」
といった前向きな感想が寄せられました。
課題としては、VR酔いの対策が必要なことなどが挙げられました。
地域医療を担う学生にとって、早期から地域で必要な診療場面を体験することは重要ですが、なかなか全員で同じ体験を行う機会を持つことは難しく、現場での実習とともに360度VR教材の活用が期待される結果となりました。