文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京化学大学

文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

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令和7年度 包括医療統合教育 講義レポート(東京科学大学)

東京科学大学では医学科5年生の学生を対象に、包括医療統合教育という講義を年8回実施しています。

  

この講義ではさまざまな立場で活躍する先輩医師や専門職の方の講義を聞き、自身の将来の進路選択に視野を広げ、課題や障壁についても考察することを目的としています。

  

今回は新年度に入り、2025年5月に行われた初回の講義について報告します。

  
今回の講義は「キャリア形成の考え方 総論」として、医師の様々なキャリアや研修先を選ぶ際の考え方について2名の先生にお願いしました。

講義後に、以下のテーマで提出されたレポートの一部を抜粋して紹介します。

  

学生レポート————————————————————  

【初期研修であなたの考える目標は何か】

医師としての土台をしっかり築き、どの科でも恥ずかしくない対応ができるようになりたいです。よく遭遇する疾患に対しては、自信を持って初期対応できる力を身につけたいです。

基本的な知識や手技を着実に習得し、チームの一員として役割を果たせるようになりたいです。将来の専門科選びにもつながるよう、幅広く経験を積みたいと考えています。

緊急疾患を見逃さず適切な対応ができる救急診療能力を身につけ、また適切なプライマリーケアをできる様になりたいです。

自分の弱点や課題を見つけ、それに向き合って改善していくことを目標にしています。日々の研修を通じて、確実に成長していきたいです。自身の心身の健康にも注意したいです。

知識だけでなく、実際の現場でどう動くかを身につけることを大切にしたいです。患者さんとの関わり方やチーム医療の中での立ち振る舞いも学んでいきたいです。

医療現場で必要とされる基本的な診療能力と手技をしっかり身につけ、信頼される研修医になりたいです。忙しい中でも、一つひとつの経験を大切にしていきたいと思います。

一般的な疾患と、稀な疾患両方の診療の基礎を身につけ、臨床推論の力を向上させたいです。また、手技を積極的に経験し、後期研修にスムーズに移行できる様にしたいです。

病気だけでなく社会背景を含めて、患者さんを全人的に診られる様になることと、EBMに基づいて適切な治療を提案できる様になりたいです。

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初期研修の目標について、医学生たちから率直な声が寄せられました。

診療において身につけるべき、基本的で重要な技術・知識を養おうとする姿勢がうかがえ、学生の段階から医療の現場で求められるをしっかり意識していることが印象的でした。