文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京医科歯科大学

文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京医科歯科大学

令和6年度 医学導入講義・実習で、360度VR教材を用いた医療現場の体験を行いました(東京医科歯科大学)

東京医科歯科大学では1年次を対象に、医学導入講義・実習を行なっています。

  

この講義はこれから医師となるため成長していく1年次の学生が、講義・グループ討論・医療現場での早期実習などを通して、医療・医学の現場、医療者及び医学者となるための資質と能力(コンピテンシー)、将来のキャリアの展望、グローバルコミュニケーションについて理解を深めるとともに、 医療現場・研究現場・イノベーションと体験することを目的としています。

 

今回は、9月17日火曜日に初回の講義として、360度VR教材を用いた在宅医療現場の体験と、医療現場のコミュニケーションに関するグループワークを行いました。

  

在宅医療現場のVR体験では、嚥下機能の低下した患者さんの自宅を訪問し、医師・歯科医師・看護師と患者さん・ご家族がどのようにコミュニケーションを取り、診察や嚥下機能の確認を行い、今後のケアを考えていくのかという場面を視聴し、考察を行いました。

   

コミュニケーションの実習では、患者さんと医師の間の良くないコミュニケーションの事例に関する360度VR教材を視聴し、問題点についてグループでディスカッションを行い、学生役・患者役などに分かれてロールプレイを行いました。

  

<実習の感想(抜粋)>

  

在宅医療現場:

  

・大人数で体験するのが難しい家庭診療を体験することができ、とてもよかった

   

・患者さんの診察だけでなく、室内や介護者の様子など観察すべきことがたくさんあることを知ることができた

  

・VRを活用し、実際の現場のように体験できたのが良かった

  

コミュニケーション: 

   

・患者-医療者間のコミュニケーションについて学んだあとに、実際に患者役、学生役、フィードバック役になり、実践形式で学ぶことができた点やグループで課題点などを議論することができた点が良かった。

  

・言葉だけでの講義よりも、リアルな映像を改善点を考えながら能動的に鑑賞することで、吸収できることが多かったように感じた。より患者さんと堅固な信頼関係を築くことができるよう努めたいと思った。

  

また、VRゴーグルの重量による視聴の困難さについても意見が寄せられました。

以前の授業ではVR酔いに関する意見もあり、今回は動画の試聴時間を短くするなどの工夫を行なって授業を準備しました。

 

<実習の様子>