文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京医科歯科大学

文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

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令和6年度 プライマリケア実習 (6年次)レポート③(東京科学大学)

東京科学大学医学部(旧東京医科歯科大学)では6年次を対象とした選択クリニカルクラークシップとして、2週間のプライマリ・ケア実習を行なっています。

地域の医療機関にご協力いただき、主に都市部における地域医療の現場において、必要な知識や課題について学び、実践しながら理解を深める内容となっています。

 

<実習目標>

  1. 外来診療や在宅医療で経験する疾患の特徴を理解する.
  2. 医療・保険・福祉・介護に関する制度を理解する.
  3. 病歴聴取、系統的診察法を理解して実施し、臨床推論を実践する.
  4. 多職種の業務とその役割を理解する.
  5. プライマリ・ケア領域で活躍する医師の役割を理解する.

 

今回は、9月にプライマリケア実習に参加した学生のレポートを掲載いたします。

  

<実習の感想(抜粋)>

・訪問診療で患者さんが快適に過ごすことができるために何をすべきか考えた上で、目の前の医療が社会にどのような影響を与えるかという視点で医療を考えることを学び、感銘を受けました。目の前の手技や診察に注力しつつ、社会との関係を考えられるところまで成長したいと思います。

 

・いままで医療は臨床が中心だと思っていましたが、特に地域医療では公衆衛生も軸にあるのだと気付き、自分の中で医療の考え方が変わりました。各自治体での公衆衛生がどのようになされているかを知り、興味を持つことができました。
また、他職種の役割と、その中での医師の役割についても理解が深まったように思うので、病院でも他職種の方の役割にも注目しながら実習を行なっていこうと思いました

 

・診療所での患者さんがどのようなものであるか、また医療の場においてどのような診察や治療が求められているか、大変勉強になりました。患者さんの状況に合わせてトータルコーディネートできる医療に気付き、学ぶ機会となりました 

 

・最も印象的であったのは、身体診察と患者さんの社会的因子を見ることでした。先生が身体診察と問診で9割は診断が分かり、検査はそれを裏付けるためのものだと仰っていて、身体診察だけでも患者さんの身体の状態の多くが分かることを学び衝撃的でした。また地域のクリニックでは、来院理由から患者さんの精神状態を推察し、それを助けるような場面も経験しました。こうした身体診察や患者さんへの姿勢を意識して精進していきたいと考えております。