文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

筑波大学・東京医科歯科大学

文部科学省補助事業 ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

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令和5年度 第6回総合診療塾(テーマ:EBM)を開催しました!

11月8日(水)に第6回総合診療塾を開催しました。

今回のテーマは「EBM」

昨年度まで筑波大学総合診療科で講師を務めており、EBM演習を担当していた片岡義裕先生が講義を担当してくださいました。

前半は身近なコロナウイルス感染症の患者さんを題材に、EBMの5ステップにそって必要な情報を調べて解釈する方法を学びました。

後半はさらに、尤度比の概念なども用いて、いかに事前/事後確率を見積もるかについて学びました。

対象が全学年の医学生だったため、すでに臨床現場で実習している学年と、まだEBMの概念も習ったことのない学年で大きく学びが異なったようです。

以下、学年に分けて感想を紹介します。

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4年生

感度、特異度などの話は臨床実習に出てからその重要性を痛感させられています。

教科書的には、疾患に特徴的な症候や所見が羅列されていますが、実際の症例ではその通りではなかったり、逆に所見が見られても診断には至らなかったりすることもあり、各所見の意義について考えさせられることが少なくありません。

1つ1つの所見の意義には限界があり、複数の結果を組み合わせて「尤もらしさ」を高めていくことが重要であると感じています。

また、一次資料及び二次資料を用いたEBMについても、臨床の現場でしっかりと根拠をもって医療行為に臨もうとしたときに不可欠な要素であると実感しています。

2年生

EBMという単語は知っていたが、このように具体的な数値や計算を通して、検査や判断を批判的に吟味することを指すとは考えていなかった。ぼんやりと論文などで表現されている正しい知識に沿って診察を行う、という程度のものだと考えてしまっていたので、非常に驚かされた。感度や特異度についてはその言葉や計算方法をよく理解しておきたいと思った。臨床の現場でこの考え方を用いて判断しようと思うと、悩んでいる暇もなく、またそれらが疾患の除外、確定どちらにつながるのかを認識し、患者さんのニーズも正しく把握する必要があり、大変難しいと思った。さらに、それを求めるだけでは実臨床では役に立たないことも学んだ。

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第7回 総合診療塾は、

日 時 : 12 月 14 日(木)18:00~19:30

テーマ : 多職種連携

講 師 : 筑波大学附属病院 総合診療科 前野 貴美医師

詳細、申し込みはこちらをご覧ください https://tsukuba-soshin7.peatix.com