サイトビジットレポート⑦(千葉大学)
文科省補助事業「ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業」の事業実務責任者であある筑波大学医学系 前野哲博教授と専任教員である筑波大学医学医療系 橋本恵太郎先生が千葉大学を視察されました。
1.視察目的
当学のポストコロナGP「地域医療の多様なニーズにシームレスに対応できるオールラウンダーの養成」を進める参考とするため、同じくポストコロナGPを行っている千葉大学(代表校)と東邦大学(連携校)の取組を視察した。
2.視察施設名
千葉大学医学部、千葉大学医学部附属病院
3.視察内容
見学した授業は、オンラインコミュニケーションツールzoomを利用し、千葉大学と東邦大学の一年次が参加していた。授業内で行われたグループワークでは、googleクラスルーム、googleドキュメントなどのオンラインアプリケーションが使用されていた。いずれの学生もパソコンまたはタブレットを持ち込み、特にトラブルなくワークを行っていた。適切なガイダンスが必要とはおもわれるが、オンラインアプリケーションの積極的活用を当学でも役立てたい。
意見交換会では、先方より主に①千葉大学と東邦大学の連携、②オンデマンド教材の開発、③地域病院アテンディングについての取り組みを伺った。
千葉大学と東邦大学の連携については、両校は毎月1回、定例で推進委員会と検証委員会をそれぞれ別個に開催し、事業を強力に進めていることがわかった。両校のポストコロナGPでは、オンデマンド教材の開発をはじめ、強固な連携が取れている印象があったが、その理由を理解することができた。
オンデマンド教材の開発については、両校は多数の診療科で協力して100個以上のビデオ教材を開発している。大学と診療科の壁を超えて連携する方法について伺った。当学でもオンデマンド教材を開発しているが、開発に携わる診療科は限られている。千葉大学、東邦大学の活動を参考に、当学でも多数の診療科に教材開発の協力を呼びかけたい。
地域病院アテンディングとは、千葉県内の病院、診療所で働く医師のなかで、千葉大学と連携し地域医療教育を行う方たちを指す。千葉大学ではアテンディングに対して医学教育に絞ったFDを毎月開催しているとのことであった。千葉大学とアテンディングが連携し、医学生に対して現地での実習指導や、フィールドワーク教育を行っているとのことであった。当学でも茨城県内の病院で働く、地域医療教育に関心がある医師に対して協力を呼びかけることでよりダイナミックな地域医療教育が可能となることが示唆された。
4.感想
当学のGPでの課題は大学間の連携であると感じている。そのなかで、緊密な連携を行っている千葉大学と東邦大学の取り組みを直にみることができたのは有意義であった。ぜひ今回学んだことを活かして、当学と連携校である東京医科歯科大学との連携を深めていきたい。
また、大学間の連携だけではなく、診療科間、大学と地域間の連携についても大いに参考になった。当学でもそれらの連携を活性化できるよう努めたい。