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常陸太田地域医療合宿レポート~その①~

「限界集落」という言葉の裏側には、数字やラベルでは測れない小さな幸せと持続可能性への問いがあります。

2025年11月、常陸太田市里美地区にて「地域医療体験合宿」を実施しました。

この合宿は、病院実習だけでは見えてこない患者さんが暮らす「地域」そのものを診るCommunity Diagnosis(地域診断)を目的としたプログラムです。

ある医学類5年生は、地域活性化に取り組む旧酒蔵(コミュニティスペース)でのフィールドワークを通して、過疎化が進む地域における「豊かさ」とは何かを考えました。

学生は報告書の中で、現地の方々から受けた温かな歓迎とともに、こんな言葉が心に残ったと記しています。

「小さい地域でも、人口が少なくても、それ自体が不幸ではない。その中に“小さな幸せ”を見出していくことが大切」

医療者はつい、高齢化や医療資源の不足を「解決すべき課題」として捉えがちです。

でも、そこに暮らす人々にとっては、日々の営みこそが「日常」であり、「守りたい暮らし」なのかもしれません。

地域医療とは、病気を治すことだけではなく、その地域に残る“核心”を住民とともに考え、未来につなぐこと。

「地域」を診ることは、人々が大切にしている「幸福の定義」を知ることでもあります。